お知らせとレポート

「しろくま写真家に聞いてみよう!
しろくまのこと、地球温暖化のこと」
@港区立エコプラザ を開催しました

11月24日(日)の午前中に、環境ワークショップ「しろくま写真家に聞いてみよう!しろくまのこと、地球温暖化のこと」を港区立エコプラザにて行いました。小学生22名とそのご家族の方々に参加していただきました。

 

メインスピーカーは、自然写真家でシロクマ写真の第一人者である丹葉暁弥さんです。20年以上もカナダ北部の町チャーチルを訪れてシロクマの撮影をしています。シロクマの体のつくりや、生態、そして温暖化による環境変化がもたらす影響について、写真や動画を見せながら、クイズを交えたお話を楽しく聞かせていただきました。

 

シロクマは海の氷を利用して、主にあざらしの赤ちゃんを狙って狩りをして栄養を蓄えます。海の氷が溶けてしまう夏の間は、陸地でほとんど何も食べずにじっとして数か月を過ごすそうです。このようなシロクマの生態は、私たち人間とは違い、少し想像しづらいですが、何か月も何も食べないとお腹がすいてしまうだろうということは、子ども達にも想像ができたと思います。シロクマの生態を理解してもらった上で、最近は温暖化で海がなかなか凍らない、または、早く氷が溶けてしまうために狩りができる期間が短くなっているという話をしていただきました。海に氷が張る期間が1週間短くなるということは、何も食べない期間が1週間長くなるということ。シロクマたちにとっては大問題です。体重は10キロも減ってしまうそうです。子ども達にもその深刻さが伝わったようで、質問タイムでは、「食」に関してたくさんの質問がでて、丹葉さんに丁寧にお答えいただきました。

丹葉さんが撮影地としているチャーチルはカナダ北部のハドソン湾沿岸の町です。ハドソン湾周辺では、初夏になり海の氷が溶けはじめると、氷に乗ってシロクマ達が陸地に戻ってくるそうです。ただ、今年はその氷の溶け方、着岸地点が例年とは全く違っていたそうです。また、例年であれば10月下旬~11月初めには海が凍り始め、ホッキョクグマ達は、再び北に向かって狩りに出かけるのですが、今年は11月下旬になってやっと凍り始めたそうです。このような変化は地球温暖化の影響だろうといわれています。

 

丹葉さんは、この温暖化をなんとかするために、みんなにもできることから始めてほしい、と伝えました。ちょっとした時間でも、観ていないテレビ、誰もいない部屋の電気を消すなど、できることから行動することで、シロクマたちが喜んでいると思って頑張ってほしい、とお願いしました。

 

その後、そらべあ基金からは、地球温暖化がどうして起きているのか、自然エネルギーという選択肢があること、そして、今日、見たり聞いたりしたことを家族やお友達とお話したり、疑問に思ったことなどは調べて知ることから始めてほしいと伝え、ワークショップを終了しました。

今回は、保護者の方もたくさん参加して下さっていたので、ぜひ、家族でもエコアクションに取り組んだり、エネルギーについて話すきっかけになってくれたら嬉しいです。

このワークショップは株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントのご寄付により実施いたしました。継続的なご支援をいただき、どうもありがとうございます!

参加してくださった皆さん、港区立エコプラザの皆様、そして、貴重な写真や動画を見せていただきながらお話をしてくださった丹葉さん、どうもありがとうございました!

そらべあ基金では引き続き、より多くの子どもたちと、より多くの場で環境教育活動を行い地球の環境問題を共に考える仲間を増やしていきたいと思います。ぜひ、そらべあ基金の活動を応援してください!

 

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【丹葉 暁弥(たんば あきや) 氏 プロフィール】

自然写真家、シロクマ写真の第一人者。北海道釧路市出身。幼少の頃から釧路湿原の大自然の中で、風景や野生動物を撮影。1995年、野生のペンギンに逢いたくて南極へ渡航。1998年にカナダ北部で野生のシロクマに逢って以来、その魅力に取り憑かれて、ほぼ毎年彼らに逢いに通う。自然保護活動をしながら、地球や動物たちの未来について、メディアや雑誌などへの寄稿や、全国で講演などを行っている。

主な写真集:
『SOON 氷の橋を目指すシロクマ』(トゥーヴァーシンズ)
『HUG! friends』『HUG! earth』『HUG! today』(小学館)

Facebook:https://www.facebook.com/photographer.tamba/
Instagram:https://www.instagram.com/akiya.tamba

【参考】
「しろくまカレンダー」に込められた自然写真家・丹葉暁弥さんの想いを聞く