お知らせとレポート
環境問題について、子どもたちの「もっと知りたい」を伸ばしたい
ニコニコ桜保育園(兵庫県西宮市)
2019年6月 寄贈式典実施
長部俊弘理事長
― 「そらべあスマイルプロジェクト」へ応募された理由は何でしたか?
理事長:私自身、日頃から環境問題に強い関心を持っていて、今の園児たちが大人になる20年後・30年後のことを考えたら、再生可能エネルギーの利用は不可欠なので、太陽光発電を導入したいとずっと考えていました。
また、阪神淡路大震災の時に、断水による生活用水不足で非常に困った経験があるので、災害時に停電しても太陽光発電システムを非常用電源として使えたら、井戸水を汲み上げるポンプを動かすことができ、近隣のお役にも立てるのではないかと考えました。そこで、自治会長から「そらべあスマイルプロジェクト」募集のお話を聞いて迷わず応募しました。
― 環境について、ふだん子どもたちにどんなことを教えていますか?
理事長:私たちの園は、都市部には珍しく緑豊かな園庭があり、ダンゴムシと遊んだり、アゲハチョウの幼虫を飼い、成虫になって飛び立つまでを観察したりしています。また、園庭には田んぼと畑があり、5月には田植え、9月には稲刈りをしたり、玉ねぎやジャガイモの収穫をしたりしています。こうした自然を身近に感じる中で、私たちは自然の中で生かされていることがわかるでしょう。いつも体いっぱいに自然を感じてほしいし、それがかけがえのないものだと思えたら、きっと守りたいと考えるはずです。
― 今日の式典で、地球温暖化について知っている子も何人かいましたが、そういう話を園でしていますか?
理事長:うちは屋上にプールがあるのですが、去年の夏は外が暑すぎてあまり入れませんでした。そういう猛暑を体感して子どもたちは温暖化について考えます。例えば年長さんクラスでは、先生が環境についていろいろなお話をします。「水はどこから巡って来るの?」「最近は大雨が多いね」といった話題を通して、環境問題は人間が引き起こした現象のひとつであることを話すのです。子どもたちもそういう話を聞いて関心を持つようになると、「もっと知りたい」と考えるようになります。そこが大切です。いつも教わるだけでなく、自分から知りたいと思う気持ちをふくらませ、自ら考える子どもになってほしいのです。
― 「そらべあ」が登場した寄贈式典はいかがでしたか?
理事長:「そらべあ」という可愛いキャラクターが来てくれたから、子どもたちも式典に集中できました。「そらべあ」の物語を聞いて「地球温暖化」というキーワードが子どもたちの耳に残ったと思います。きっと家に帰って「今日は“そらべあ兄弟”が保育園に来たんだよ」とお母さんやお父さんに言って、もらった絵本を見せながら、「北極の氷が解けたのはどうしてだと思う?」などとお話するでしょう。そんな風に地球温暖化についての話題が「そらべあ」から子どもへ、子どもから大人へと広がっていくことが大事ですね。