お知らせとレポート

環境教育活動サポートプログラム「そらべあちゃんの日」
オンライン説明・報告会を実施しました

そらべあ基金は、2月9日に「そらべあちゃんの日」に参加している全国の幼稚園・保育園・こども園をオンラインでつなぎ、2023年度に向けた説明・報告会を開催いたしました。

「そらべあちゃんの日」とは、全国の幼稚園・保育園・こども園に太陽光発電設備を寄贈する「そらべあスマイルプロジェクト」において寄贈した園の環境教育をサポートするプログラムです。2021年度の公募回より開始し、寄贈後3年間、園をサポートすることで環境教育の促進を図ります。2022年度の参加園は6園、参加園児数330人、活動のべ日数533日間、園内にて環境教育活動を実施していただきました。

初めての報告会となる今回、今年度「そらべあちゃんの日」を実施する12園が参加しました。
冒頭に参加園の皆様へ、そらべあ基金 理事 兼 事務局長の下川より挨拶をさせていただきました。その中で、そらべあスマイルプロジェクトは、「自然エネルギーの創出」として太陽光発電設備の寄贈、「環境教育」として寄贈式典でのそらべあワークショップ、絵本や紙芝居の贈呈などを実施していること、また、プロジェクトを推進するなかで、寄贈園より寄せられた「園でできる環境教育をサポートしてほしい」という声にお応えして、寄贈内容に「そらべあちゃんの日」を加えたことなどをお伝えしました。

理事 兼 事務局長の下川よりご挨拶

 

次に事務局から「そらべあちゃんの日」の活動目的、内容、報告などの実施概要と、寄贈園から寄せられた園内のエコアクションや、園のアンケート調査をもとに活動を開発していることをお伝えしました。

寄贈園で行なわれている環境教育の事例マップ

 

2022年度は、緑のカーテン(育てる活動)、ソーラーちょうちんランタン(つくる活動)、お天気しらべ(調べる活動)の3つの活動を提案し、参加園はこの中から1つを選び、1年間実施しました。参加園を代表し、のいち幼稚学園(高知県)、かいけ心正こども園(鳥取県)、のぞみ保育園(宮崎県)から活動報告をしていただきました。

まずは、のいち幼稚学園に「お天気しらべ」の活動発表をしていただきました。
お天気しらべ活動は、晴れと雨、夏と冬などで「そらべあ発電所」がつくる発電量を比べ、お天気と自然の力の関係性の見える化をしながら自然エネルギーなどへの理解を深めることを考える活動です。

のいち幼稚学園でのお天気しらべの様子

 

当番の園児が、お天気と発電量を記録用紙に記入したり、晴れの日と雨の日ではどれくらい発電量に違いがあるのかを数字化したり、晴れの日には赤シール、雨の日には青シールを貼ってグラフにして見える化したパネルを作成するなど、延べ191日間(2022年実施園で最長期間)の調査活動について発表していただきました。

天気と電力量を見える化

 

同園では、水の出しっぱなし、電気のつけっぱなし、子どもの“うっかり”によって大切な資源を無駄にしていることを伝え、普段から節電・節水を呼びかけてきました。小さなことを積み重ね、一人ひとりが気をつけられるようになってほしいと願っており、「お天気しらべ」によって環境問題に目を向け子どもたち自らが調べたり、知ろうとする力をつけることをゴールイメージに1年間の活動を計画されました。

活動をきっかけに、子どもたちが環境問題に目を向け「シャワーをこまめに止めるようになった」「電気消して。と子どもから言われる」と保護者から声が寄せられるようになり、環境問題に関心の無かった子どもたちが「そらべあちゃん」のために一生懸命に活動する姿に職員が感動しています、と実施報告書に綴られていました。

続いて、かいけ心正こども園に「ソーラーちょうちんランタン」の活動発表をしていただきました。同園では、SDGs推進を目的に17の目標を意識し「じぶんごとぷろじぇくと」の実践を継続しています。気候変動やエネルギーについてのSDGs目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」を子どもたちに伝えるべく、1年間の活動を計画されました。

ソーラーパネルの仕組みを知ることや、みんなで一緒にソーラーちょうちんランタンを作ること、そして夕涼み会で暗い園内をソーラーの灯りで歩いて探検する「ウォークラリー」などを企画。暮らしに役立つ自然エネルギーへの理解を深め、楽しい活動に繋げていました。

ワクワク・楽しいを大切した活動を計画

 

「電気はどうやってつくられているのでしょう?」という問いに「太陽の光をためる」という答えが子どもから聞かれるようになったと1年の活動を発表していただきました。

太陽光発電との新たな出会いを楽しむ姿がみられた

 

最後にのぞみ保育園に「ソーラーちょうちんランタン」の活動発表をしていただきました。
同園では、「そらべあ発電所」の設置をきっかけに、どのようにエネルギーがつくられているかを学んだり、実際にソーラーランタンの製作を体験して、様々なことに興味をもって挑戦したり調べてみること、そしてその園の取り組みを地域に発信してより知ってもらいたい、というゴールイメージから1年間の活動を計画されました。

のぞみ保育園の発表

 

6月にソーラーランタンを製作。長期間飾れるようにペットボトルで補強してアレンジをしました。室内が暗くなるとソーラーちょうちんが灯る様子に子どもたちは喜んでいたそうです。また、夏祭りでは飾りとしても利用されたそうです。このほか、ペットボトルのキャップで大きなそらとべあのマスコットを製作し町内の文化祭で展示と発表も行いました。4月に計画したゴールを具現化することができた1年の活動を発表していただきました。

町内の文化祭で展示された様子(両端にいるのがそらとべあ)

 

今回は、3園の皆さまに「そらべあちゃんの日」の活動報告をしていただきました。
同じ活動を選択しても、それぞれの園で大切にされていることや、得意なこと、地域文化が異なり、実施方法の多様な広がりを感じることができました。 2023年4月からは、新たな活動を1つ追加し、「そらべあちゃんの日」がスタートしています。各園の実施報告書は、そらべあ基金のスマイルプロジェクト案内ページ内「みんなでエコアクション そらべあちゃんの日」へ掲載・公開し活動の推進を図ってまいります。

2022年度の参加園、6園からご提出いただいた実施報告書

 

最後に、説明・報告会に参加された園から寄せられた感想の一部をご紹介します。

・同じ取り組みでも園ごとにちょっと違う感じで、来年頑張ろうと思いました
・今年の取り組みの中での改善点もあり、その反省を活かすために同じ活動にするか、新しい活動にするか迷っています
・それぞれの園で、子どもにどう伝えるかを大人がすごく考えて、職員の気持ちも変わったのかなと思いました
・夏と冬でどれくらい発電量が違うのか、変化を見るのが楽しみになりました
・園児たちと一緒に楽しく活動をしたいという気持ちになりました

お忙しい中、ご参加いただいた、園の先生方ありがとうございました!

参加していただいた園の皆さま

 

 

▶そらべあスマイルプロジェクトについて
再生可能エネルギーの普及・啓発を通じた地球温暖化防止を目的に、全国の幼稚園・保育園・こども園などを対象として、太陽光発電設備「そらべあ発電所」の寄贈及び、園の環境教育活動を支援します。2008年よりプロジェクトを開始し、これまで全国85カ所の園に寄贈しました。
詳しく知りたい方はこちら

▶そらべあちゃんの日について
そらべあスマイルプロジェクトの一環として、企業の皆様のご支援により実施しています。2022年の活動は2社のご協賛より実施しました。継続的なご支援をありがとうございます。

ソニー生命保険株式会社(URL: https://www.sonylife.co.jp/
ソニー損害保険株式会社(URL:https://www.sonysonpo.co.jp/

▶福祉との連携
「そらべあちゃんの日」では、2023年から参加園に提供する環境教育用資材の一部を、地域の福祉作業所へ委託して製作を行います。これにより、障がいのある方の暮らし、働き、夢を叶えるためのサポートに取り組む福祉施設を、新たなお仕事によって応援する取り組みをはじめます。