お知らせとレポート

88基目のそらべあ発電所が完成
~京都府京田辺市 みんなのき三山木こども園~

京都府京田辺市の社会福祉法人 宇治福祉園 みんなのき三山木こども園に第88基目(※1)の太陽光発電設備「そらべあ発電所」が完成し、2023年11月28日に寄贈記念式典を開催しましたので、その様子をご報告します。

今回の「そらべあ発電所」はソニー生命保険株式会社(以下「ソニー生命」)のご協賛による寄贈で、同社からの協賛による寄贈は21基目(※1)となりました。

当日は、年少さんから年長さんまで61名の園児さんたちが参加してくれました。

みんなのき三山木こども園に設置されたソーラーパネル

 

みんなのき三山木こども園では、綿を育てて糸をつくったり、種から育てた藍でTシャツを染めたりすることで、自分たちが着ている衣服の成り立ちについて知る活動をはじめ、衣食住の原体験を保育に取りいれています。その他、3歳児以上はゴミ拾い活動への参加、リサイクル素材を活用した保育環境作りなど様々な取り組みを実践しています。興味を持ち、自分たちで考え、発見した学びを大切にしているため、太陽光発電設備の導入をきっかけに、子どもたちに生まれた興味の種を大切に育ててくれることを期待し寄贈先に選定しました。

9月にお伺いした際、テラスには藍染のために収穫した藍の葉が干してありましたが、パラパラと雨が降ってくると、子どもたちが「大変だ~!雨降ってきた!」と声を掛け合って、すごい勢いで藍の葉を部屋に取り込んでいました。みんなが自分ごととして大切に制作に取り組んでいて、この園の環境で、確実にお天気と生活の関係や、物を大切にする心などが育まれていることを実感しました。

「大変だ~!雨降ってきたよ~」

 

リサイクル素材で作った卒園制作が玄関に飾られていました

 

式典は、司会の伊藤先生のご挨拶で始まりました。

 

来賓紹介のあと、子どもたちが「そら~、べあ~」と元気よく呼びかけると、どこからくるのかな、、ときょろきょろしながら待っている子どもたち。ホッキョクグマの兄弟「そら」と「べあ」が後方から登場すると「わぁー、かわいい~!」と歓声を上げて迎えてくれました。

みんな笑顔でお出迎え

 

「みんなのき三山木こども園のみんな、こんにちは!」

 

その後、そらべあ基金 理事の村上からの挨拶では、みんなが園で取り組んでいる草木染や畑の活動、工作などの活動でも大切な「太陽」が、今度は電気を作ってくれるようになったことを伝え、「今日の天気だとどれくらい発電しているかな」と観察したりして、大切に使ってください、と伝えました。

理事 村上よりご挨拶

 

そして、そらとべあがどうして涙を流しているか、その訳がわかる紙芝居を西田先生と中村先生に読んでもらいました。

 

集中して聞いています

 

その後、そらべあ基金より、そらべあ兄弟が住む北極ってどんなところなのか、今、どんな変化が起きているのか、そしてその変化の原因についてお話をし、クイズでおさらいをして、「電気のつけっぱなしをしない」など、そらべあの涙を止めるために、できることを伝えました。

北極では氷が小さくなっているよ

 

クイズでおさらい

 

続いて、ソニー生命の関様にもお手伝いいただき、手回し発電で扇風機を回す実験を、園児代表の4名にしてもらいました。

手回し発電実験で扇風機を動かしたよ

 

実験終了後、改めて電気の大切さについてお話して、そらべあワークショップは終了になりました。

次に、ソニー生命 京都ライフプランナーセンター第4支社の 野中支社長より、ご挨拶いただきました。地球温暖化にならない方法で電気を作るために、みんなの園に「そらべあ発電所」をプレゼントしたこと、そして、北極の氷が増えて、そらとべあがおかあさんに会えるように、みんなも使っていないお部屋の電気を消したりしましょう、とお願いしました。

同社は「ご契約のしおり・約款」を従来は900ページを超える「冊子」で作成されていましたが、「CD-ROM版」(2020年12月をもって廃止)や「Web版」の選択を可能とすることで、紙の削減やCD-ROM版の原材料削減などを実施し、環境活動に取り組んでいます。その活動を通じて削減された印刷関連費用などの一部を本プロジェクトにご協賛いただいています。どうもありがとうございました。

ソニー生命 京都ライフプランナーセンター第4支社
野中支社長からのご挨拶

 

ご挨拶の後、野中支社長より杉本園長先生へ記念プレートの贈呈を行いました。

ソニー生命 京都ライフプランナーセンター第4支社
野中支社長(左)より杉本園長先生(右)へ記念プレートの贈呈

 

続いて、今日のそらべあの物語の紙芝居を、これからも長く園内で読み継いでいってほしいとの願いを込めて、当基金理事の村上より主幹保育教諭の中村先生へ「そらべあ紙芝居」を贈呈しました。

 

村上理事(左)より中村先生(右)へ
「そらべあ紙芝居」の贈呈

 

最後にそらべあより園児代表の2人へ「そらべあ絵本」のプレゼントです。

おうちでも読んでね

 

記念品の贈呈の後は、年中、年長組の園児さん全員で、園歌を元気いっぱいに歌ってくれました。その後、年長組さんからは、園の先生たちが作ったオリジナルソング「みんなぽっちのこりびんわーるど」を合唱してくれました。この歌は園での藍染、水遊び、畑の活動や大事にしていることがたくさん歌詞に載せられていて、普段の園の様子が目に浮かぶようでした。とっても上手に歌ってくれたので、そらとべあもノリノリに体を動かしながら、聞かせてもらっていました。

 

素敵な歌をありがとう!

 

そらとべあも、ノリノリでした!

 

最後に、同園の杉本園長先生にご挨拶をしていただきました。

園長先生は、まず、子どもたちに向かって、今日聞いた「みんなにもできること」に加えて、もう一つ、やってほしいことをお話してくださいました。それは、このホールの扉を開けっぱなしにしないで、最後の人はちゃんとしめてほしい、ということでした。

「なんでかわかる?そう!空気逃げちゃうよね。エアコンがしんどくなって、いっぱい電気使うから。お部屋に入る時、一番最後の人は扉を閉めてほしいです。そしたら、そらとべあの涙引っ込むね」と子どもたちに響くお話をしていただきました。

また、「園では衣食住の原体験を大切に保育に臨み、散歩で拾ってきた草花を煮だしたり、種から育てた藍を収穫して染物をしたり、種や苗から育てた食物を収穫して食べることで、決して思い通りにならない自然の偉大さ、自然と共にあることを感じ、自然への感謝を育む活動をしています。こういう気持ちを持った子どもたちが無限に広がる未来に成長していくことこそが環境保護につながると考えています。寄贈していただいたそらべあ発電所を大切に使わせていただきます。」とご挨拶いただき、式典は幕を閉じました。

杉本園長先生よりご挨拶

 

記念撮影

 

また会おうね!

 

社会福祉法人 宇治福祉園 みんなのき三山木こども園の皆さま、ソニー生命保険株式会社の皆さま、ご関係者の皆さま、ご参加いただきありがとうございました。

そらべあ基金では本プロジェクトや環境教育を通じて、今後も地球環境保全活動を続けて参ります。引き続きご支援のほどよろしくお願いします。

※1:2023年11月現在、全国に設置されているそらべあ発電所は88基となり、そのうち、ソニー生命の協賛によるものは21基です。(式典の開催順は、都合により設置(寄贈)順と前後する場合があります。)