お知らせとレポート

みんなでエコアクション「そらべあちゃんの日」
オンライン説明・報告会を実施しました

そらべあ基金は、2月8日に「そらべあちゃんの日」対象園18園をオンラインでつなぎ、2023年度の活動報告、2024年度に向けた説明会を開催いたしました。

「そらべあちゃんの日」とは、全国の幼稚園・保育園・こども園に太陽光発電設備を寄贈する「そらべあスマイルプロジェクト」において寄贈した園の環境教育をサポートするプログラムです。当基金が提供する複数の活動から園が毎年1つを選択し年長児を中心に園内活動を実施します。

2023年度の参加園(12園)から報告された「実施報告書」の活動集計結果は下記の通りです。
・園数: 12園
・園児数: 415人
・活動日数:1223日間

2022年度に比較すると活動日が2倍以上増加しました。各園が、園の特徴を活かしつつ年間活動計画に盛り込んで工夫しながら取り組んでいる様子がわかりました。

 

2022年度・23年度プログラム実施報告書から作成

 

説明会の冒頭、事務局からの挨拶では、寄贈園の「園児向けの環境教育は、何をしたらいいのかわからない」「園でできる環境教育をサポートしてほしい」という声から本企画がはじまったことや、報告会が「なるほど、こんな感じでやればいいのか」「こういう感じでやってみるの、いいね」などの情報交換の場となり、日々の幼児教育、保育活動にも活かしていただきたいと話しました。

理事兼事務局長の下川より挨拶

 

報告会では、のだのこども園(千葉県野田市)、融合こども園(島根県松江市)、アストロベースキャンプ保育園(千葉県千葉市)、ひいらぎこども園(京都府宇治市)の4園に取り組み事例を発表していただきました。

1.のだのこども園(千葉県野田市)
◇活動:緑のカーテン(育てる活動)
◇テーマ:環境保護についての体験学習・種から育てたもので食育をする体験

活動の様子

のだのこども園発表

・「土づくり」から自分たちで行いゴーヤの生育を気にかける子どもたちの様子や、新たな植物を植えた時でも植え方を覚えていて再現する様子があった
・植物に名前をつけて育てるとよく育つというコツを講師に教わると、名前で呼びかけて気に掛ける様子があった
・枯れた花や葉っぱも活かせる方法を考え「もったいない」と遊びの素材につかいはじめ、自分たちで育てることで他のクラスの子どもたちには「優しく触ってね」と伝えるなど愛着をもって育てる様子が見られた
・今後は、猛暑の対策(日当たりや育て方)、日なたと日陰の気温差を調べる。捨てない暮らし方を考えて行動していくなかで、ゴーヤの花・葉・ツル・実の利用について新たな気づきや発見が多くあったので続けていきたい

 

2.融合こども園(島根県松江市)
◇活動:そらとべあのきもち(対話の活動)
◇テーマ:そらとべあのためにできること

活動の様子(報告書より)

発表の様子

・そらべあの劇や役を通じて、そらとべあの気持ちを考え自分たちに何ができるかを考えるようになった
・地球にも関心をもって、地球儀から北極や南極の位置を探すようになり「北極はどこ?」「南極大きい!」など日本から離れている世界にも関心が広がった
・子どもたちと一緒に地球温暖化防止に取り組むことで、職員や保護者の意識も変わりはじめた
・保護者から「環境について大人も考えさせられる内容だった」と声が寄せられるなど、活動がいい機会となっていり、今後もそらべあ劇を続けていきたい

 

3.アストロベースキャンプ保育園(千葉県千葉市)
◇活動:ソーラーちょうちんランタン(つくる活動)
◇テーマ:自然エネルギー(太陽の光)を知る

活動の様子(報告書より)

発表の様子

・2年目となる今回は、昨年の報告会での他園の取り組みをみたことで、「子どもたちが「環境」についてどれぐらい考えることができたかの検証ができていないのではないか」、という気づきから活動計画を改めて見直した
・工作活動を行う前の活動も行いペットボトルに水を入れて日向と日陰で温度の違いを感じる体験をした
・市のリサイクルセンターで資源ごみをリサイクルするための作業を見学したあと家庭から使い終わったペットボトルを持ってきてもらい、廃材利用工作活動を行った
・自然エネルギーに理解を深め、「大切に使おう」という気持ちが育まれるようにしていきたい

 

4.ひいらぎこども園(京都府宇治市)
◇活動:ソーラーちょうちんランタン(つくる活動)
◇テーマ:自然エネルギー(太陽の光)を知る

活動の様子(報告書より)

発表の様子

・太陽光パネルの設置をきっかけに、エネルギーに関心を高めることができた
・「ソーラーちょうちん」の制作では、太陽光電池によって電気エネルギーに変化して明かりになることを身近に体験できた
・太陽光に関心を持たせるため「ひかり遊び」では影絵、セロファン、ラミネート板の反射、など段階を経て関心をもたせながら「太陽の色は何色?」なのかを子どもたちと遊びながら学べた
・園外保育で紫陽花を虫眼鏡で観察した子が眼鏡越しに地面に虹色にみえる太陽光を発見、生活でも繋がっている様子が見られた
・太陽光発電モニター利用した活動や、園児や保護者へも教育・啓発活動を推進する予定

 

2023年度参加園(12園)の活動をまとめた「実施報告書」は、「みんなでエコアクション そらべあちゃんの日」に掲載しています。ぜひご覧ください。https://www.solarbear.jp/smileproject/#ecoaction

オンライン説明会・報告会の参加園からの感想(一部)をご紹介します。
▶実体験を通して「子どもたち自身が」環境について考えることを推進するにあたり、他の園の活動がとても参考になりました。実際にリサイクルセンターに行ってみたり、給食の残食の重さを計ったりする活動は、印象深く、自園でも取り入れてみたいと思いました。特に、残食については、年長児はコンポストに野菜くずを入れたりしているが、他のクラスは特に活動を行っていないため、小さいうちからの環境教育も、自然な形で取り入れていけると良いと思ました。

▶同じ活動でも子どもたちへの提供の仕方が違うと反応にも大きな違いが生まれることに気付きました。活動の流れに沿って子どもの反応と写真を一緒に提示してもらうことでとてもよく様子が伝わってきました。

お忙しい中、ご参加いただいた、園の先生方ありがとうございました!

参加していただいた園の皆さま

 

2023年度は新たに6園「そらべあ発電所」の寄贈が決定しましたので、2024年度は合計18園で「そらべあちゃんの日」を実施します。

【福祉との連携】
2023年度の「そらべあちゃんの日」では、提供する環境教育用資材の一部を地域の福祉作業所で製作しました。障がいのある方の暮らし、働き、夢を叶えるためのサポートに取り組む福祉施設を、本活動を通じて応援したいと考えています。

【そらべあスマイルプロジェクトについて】
再生可能エネルギーの普及・啓発を通じた地球温暖化防止を目的に、全国の幼稚園・保育園・こども園などを対象として、太陽光発電設備「そらべあ発電所」の寄贈及び、園の環境教育活動を支援として「そらべあちゃんの日」を行っています。2008年よりプロジェクトを開始し、これまで全国90カ所の園に寄贈しました。

2023年度の寄贈は2社のご協賛より実施しました。継続的なご支援をありがとうございます。
ソニー生命保険株式会社(URL: https://www.sonylife.co.jp/land/sustainability/environment/solarbear/
ソニー損害保険株式会社(URL:https://www.sonysonpo.co.jp/company/sustainability/environment/solarbear/

そらべあスマイルプロジェクトを詳しく知りたい方はこちら